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舌側矯正とは?

通常の矯正治療では歯の表側に装置をつけて行いますが、『舌側矯正』の場合は、歯の裏側にリンガルブラケットを装着して行います。

歯の裏側に装置をつけるということは、歯の表側はすっきりしているということです。べろには違和感が発生しますが、そのかわり、ほっぺたの内側全体に対する違和感は激減します。

当院では、デジタルの3Dデータによってフルオーダーで矯正装置を作成するシステムを採用しています。個人個人の歯の形に合わせて、正確にブラケットとワイヤーが製作されます。納期までに2か月要しますが、全体の治療期間は表側装置と比較して差はなく、治療方針や治療結果を妥協することなく進めることができます。

メリット、デメリット

メリット

  • 表面からは矯正装置が見えないので、治療期間中に見た目が気になるという問題を解消できる
  • 歯の裏側はツバの流れがよく、表側に装置をつける場合と比較して装置周辺の歯みがき不足による虫歯のリスクが減る
    ※ Eur.J.Oral Science(2010年文献)より引用
  • 歯の表側には装置がないため、装置をつけることによる、目に見えるところへの虫歯や着色の心配がない
  • ラグビー・柔道・バスケットボールなど、コンタクトスポーツをされる方や、トランペットやクラリネットなどの管楽器演奏に有利
  • 取り外せない装置なので治療が予知的にできる
  • 裏側につける為、装置は広く薄く製作され、治療中の脱離による治療の遅れや違和感が軽減される

デメリット

  • 慣れるまで発音に障害がでる
  • 難易度が高くなるため歯科医師の技術が必要(転居時の転院先を探すのに一苦労)
  • 他の装置と比較して高額
  • 医院から供給する専用の歯ブラシで磨く技術が必要
  • べろ(特に左右の根元)に口内炎ができることがある
  • 取り外せないので食べかすが詰まりやすく衛生管理に時間がかかる

症例紹介

叢生
成人矯正
舌側矯正(裏側矯正)
治療前
装置装着
治療後

前歯の凸凹、が主訴でした。前歯の咬み合わせが深い過蓋咬合症例で、顎関節症(TMD)の症状が認められました。過蓋咬合のかたはTMDの症状を伴うことが多く、精密検査の結果、小臼歯非抜歯の方針で上前歯の前後的位置と咬み合わせの深さは適正に取れると診断しました。治療期間は24か月(予定期間越え)でした。

主訴 前歯の凸凹
診断名あるいは主な症状 叢生
年齢 30代
治療に用いた装置 舌側矯正装置
抜歯部位 非抜歯
治療期間 24か月
治療費概算 [基本治療費] ¥660,000-
[裏側ブラケット加算] ¥495,000-
リスク・副作用 治療中の痛み、治療後の後戻り、歯根吸収、歯肉退縮、顎関節症
叢生
成人矯正
舌側矯正(裏側矯正)
治療前
装置装着
治療後

下前歯の凸凹、が主訴でした。下の前歯の1本抜歯は、上の歯と幅のバランスが崩れ、抜歯部位に歯肉退縮が起きた時に審美障害となるためあまり行いません。しかし、治療期間の短縮が狙え、また精密検査で上前歯6本と下前歯5本で幅のバランスが取れると診断し、左下側切歯の1本抜歯の方針でスタートしました。治療期間は25か月(予定期間越え)でした。

主訴 下前歯の凸凹
診断名あるいは主な症状 叢生
年齢 中学生
治療に用いた装置 舌側矯正装置
抜歯部位 左下側切歯の1本抜歯
治療期間 25か月
治療費概算 [基本治療費] ¥648,000-
[裏側ブラケット加算] ¥486,000-
リスク・副作用 治療中の痛み、治療後の後戻り、歯根吸収、歯肉退縮、知覚過敏