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部分矯正とは?

歯列矯正治療は、永久歯の歯並びと前歯と奥歯の噛み合わせを同時に治してゆくことがほとんどですが、わずかな前歯の凸凹だけを治療対象としたり、かかりつけ医院のオーダーで、捻れた歯や傾いた歯を正して、 差し歯や入れ歯やインプラントを作りやすく(=長持ちする)するために、歯を動かす装置を全体ではなく部分的に流用して行う治療を指します。症状やオーダーによって使う装置は様々です。

メリット、デメリット

メリット

  • 必要な部分だけを動かす為、治療期間は短くでき、治療費も抑えることができる
  • 装置が部分的なので、違和感が少なく、歯みがきも比較的しやすい
  • マウスピース矯正を、上下どちらかだけ流用して行うことができる

デメリット

  • 装置が部分的で動かせる歯が限られているため、目的の部分以外は治せない
  • 装置の脱離や噛み合わせの癖によっては思わぬところが動いてしまい、元に戻すために本格治療への移行を余儀なくされる場合がある
  • 動かす範囲によっては治療費と治療期間が割高となる場合がある

症例紹介

叢生
成人矯正
部分矯正
治療前
装置装着
治療後

上の前歯の凸凹、が主訴でした。部分矯正では奥歯はもちろん前歯の咬み合わせの改善ができないことをお伝えした上でスタートしました。可能な限り、咬み合わせの微調整を追加しながら、目的の上の6本の前歯の配列を進めました。抜歯した歯はありません。要した治療期間は9か月(予定期間内)でした。

主訴 上の前歯の凸凹
診断名あるいは主な症状 叢生
年齢 20代
治療に用いた装置 表側矯正装置
抜歯部位 非抜歯
治療期間 9か月
治療費概算 [基本治療費] ¥275,000-
[審美ブラケット加算] ¥66,000-
リスク・副作用 治療中の痛み、治療後の後戻り、歯根吸収、歯肉退縮、咬合の安定
空隙歯列
成人矯正
部分矯正
治療前
装置装着
治療後

右下の奥から2番目の歯()が抜歯診断となり、紹介されてお越しになりました。ご自分の歯で噛めるようになること、右下一番奥の歯の噛む相手が1本足りないこと、を理由にインプラントではなく部分矯正を選択されました。慎重に、反作用を出さずに行う大臼歯の移動には時間がかかりますね・・。要した治療期間は33か月(予定期間越え)でした。

主訴 ご自分の歯で噛めるようになること。右下一番奥の歯の噛む相手が1本足りないこと。
診断名あるいは主な症状 空隙歯列
年齢 40代
治療に用いた装置 表側矯正装置
抜歯部位 非抜歯
治療期間 33か月
治療費概算 [基本治療費] ¥270,000-
リスク・副作用 治療中の痛み、治療後の後戻り、歯根吸収、歯肉退縮、咬合の安定